リーガルAIと弁護士の活用により、法務体制を補完
株式会社田中化学研究所様


- 会社名
- 株式会社田中化学研究所様
- 業種
- 化学メーカー
- 従業員数
- 313名(2026年3月31日時点)
- 導入サービス
- AI+BPO(クラウドリーガル)
インタビュイー
内部監査部長
内部監査部長として、コーポレート統括本部の法務担当を兼務。
インタビュアー

新井 玲央奈(あらい れおな)
こうの法律事務所/京都弁護士会所属 同志社大学法科大学院卒業後、司法試験合格を経て2007年に弁護士登録(新60期)。2019年からは「士業をサポートする弁護士」として本格的にクリエイター業も始め、現在は弁護士・HP制作・動画制作・パンフレット制作・ライティング・コーチングなどを行うパラレルワーカーとして活動。YouTubeにてAI・IT情報の発信も行い、個別サポートも行っている。
HP:https://office.reo7a.com/
YouTube:https://www.youtube.com/@reo7.a
成果ハイライト
1957年の設立以来、リチウムイオン電池やニッケル水素電池などに使用される二次電池用正極材料を中心に、無機化学製品を製造・販売してきた株式会社田中化学研究所。2016年に住友化学株式会社の関連子会社となり、2026年1月には完全子会社となりました。数百名の社員を抱える同社ですが、内部監査部長が法務の担当を兼務し、日常の法務実務を進めています。そのような法務体制を、「リーガルAI×弁護士体制」のハイブリッド型ALSP法務サービス「クラウドリーガル」が支えています。今回は、導入の経緯や日々の具体的な使い方などを伺いました。
「内部監査部長が法務担当を兼務する体制」
── 本日はよろしくお願いいたします。まずは、現在の法務体制について教えてください。
よろしくお願いします。当社には法務部という部署はなく、私が内部監査部長を務めながら、コーポレート統括本部の法務担当を兼務しています。法務担当として日常的な法務業務を行う一方、内部監査部では、各部門の業務監査や内部統制の評価を通じて業務の適正性や有効性を確認し、必要に応じて改善に向けた提言を行っています。
── 具体的には、どのような法務案件が集まってくるのでしょうか。
中心となるのは、各部署から依頼される契約書のリーガルチェックで、件数は1日1〜2件程度です。また、「取適法」に関する法律相談を受けることもあります。取適法は、2026年1月の下請法改正に伴い名称が変更された法律で、正式名称は「製造委託等に係る中小受託事業者に対する代金の支払の遅延等の防止に関する法律」です。
── 顧問弁護士はいらっしゃるのでしょうか。
はい。顧問弁護士には、重要度の高い案件や継続的に対応を依頼している案件について相談しています。日常的な法務案件は主にクラウドリーガルを活用して対応しており、案件の内容によっては親会社の法務部門にも相談しています。
「法務業務の円滑な引継ぎと対応品質の確保」
── もともと法務やコンプライアンスなどのご経験はあったのでしょうか。
法務を本格的に担当するようになったのは、2025年7月に内部監査部へ異動してからです。それ以前は総務人事部で総務関係の業務を担当し、その中で業務上必要な契約書の内容を確認することはありました。
当時、法務業務を担当していたのは、法務分野で数十年の経験を持ち、英語にも堪能なベテランの社員1人のみでした。その方の異動が予定されていたことから、私が法務業務を引き継ぐことになりました。
── ベテランから業務を引き継ぐというのは、相当なプレッシャーだったのではないでしょうか。
そうですね。不安はありました。そこで、法務業務を円滑に引き継ぎ、対応の質を維持できる体制を整えるため、リーガルサービスやリーガルテックを探し始めました。
── どのように探されたのでしょうか。
インターネットで情報を収集し、候補を4つのサービスに絞りました。各社の説明を受け、実際にトライアルを行ったうえで、費用、サービス内容、回答の速さ、操作性、サポート体制などを比較しました。その結果、当社の法務体制を補完するうえで総合的に最も適していると判断し、2026年3月にクラウドリーガルを導入しました。導入後は、他のリーガルサービスやリーガルテックは利用していません。
── 特に契約の決め手となったのは、どういった点でしたか。
決め手は、法律に特化したリーガルAIによる契約書のレビュー・チェックに加え、必要に応じて弁護士にも相談できる点です。AIの回答だけでは判断が難しい場合でも、弁護士の見解を確認できるため、法務対応の質を確保するうえで有効だと考えました。
── 使い始める前に、不安だったことはありますか。
不安だったのは、回答の速さと質です。他部署からの依頼が重なることもあるため、法務業務を滞らせないよう、必要な回答を迅速かつ的確に得られることが重要だと考えていました。
実際に利用してみると、回答は迅速で、弁護士に相談した場合も、早ければ即日、遅くとも翌営業日程度には返答をいただいています。内容も実務上参考になっており、速さと質の両面で有用性を感じています。
「リーガルAIを活用した法務案件の効率的な検討」
── 日々、どのように活用されていますか。
クラウドリーガルは、ほぼ毎日利用しています。
契約書の確認では、まず依頼部署から「法務確認依頼書」を提出してもらい、依頼の背景や懸念点を確認します。そのうえで、依頼書、契約書、過去の契約書などの関連資料をクラウドリーガルに登録します。
リーガルAIは、登録した資料に基づいて確認すべき論点やリスクを提示します。これを検討の手掛かりとすることで、案件に応じた確認事項を効率的に洗い出すことができ、導入当初から円滑に利用できました。
── 導入して、どのような変化がありましたか。
一見すると複雑な契約書でも、クラウドリーガルのAIを活用することで、確認すべき論点やリスクを早い段階で把握できるようになりました。その結果、検討に着手しやすくなり、法務対応を円滑に進められています。
また、英文契約書や海外法に対応している点も有用です。海外企業との秘密保持契約書などについても、条文ごとの和訳に加え、修正案とその和訳が示されるため、内容を確認しやすく、検討の効率向上につながっています。
── 相談のうち、どのくらいがクラウドリーガルのリーガルAIだけで完結しますか。
多くの案件は、リーガルAIの回答を参考にしながら対応しています。AIの回答だけでは判断が難しい場合には、クラウドリーガルの弁護士に相談し、その見解も踏まえて最終的に判断しています。
「汎用AIとリーガルAIの特性に応じた活用」
── 汎用AIも使われていますか。
はい。クラウドリーガルの導入と同じ頃から、汎用AIであるMicrosoft Copilotの有料版も利用しています。それぞれの特性を踏まえ、必要に応じて回答を比較しながら検討しています。
── クラウドリーガルのリーガルAI機能と汎用AIを使ってみて、どのような感想をお持ちでしょうか。
クラウドリーガルは弁護士監修のリーガルシステムであり、回答の内容が詳しく、法的な論点やリスクを確認するうえで参考になります。一方で、依頼部署に回答する際は、詳しい内容をそのまま伝えるのではなく、Microsoft Copilotも活用しながら、要点を絞った分かりやすい説明に整えています。
「リーガルAIと弁護士が連携する法務支援体制」
── 汎用AIだけでなく、クラウドリーガルも必要だと感じるのはどんなところでしょうか。
大きな利点は、リーガルAIでの検討から弁護士への相談までを一連の流れで行える点です。AIの回答だけでは判断が難しい場合でも、それまでの検討内容を踏まえて弁護士に相談できるため、案件に応じた対応を円滑につなげられています。
弁護士への相談はチャットで行うことができ、AIとのやり取りや登録済みの資料を踏まえて相談を継続できます。外部の弁護士へ改めて経緯や前提を一から説明する必要がないため、相談への移行が円滑で、対応の効率化にもつながっています。
── クラウドリーガルの弁護士体制の対応はいかがですか。
案件の内容に応じて、適切な専門性を有する弁護士に対応いただける点を評価しています。回答は論理的で分かりやすく、リーガルAIとのやり取りや登録資料も踏まえて示されるため、案件の経緯を共有したうえで、効率的に相談を進めることができます。
── 弁護士とのやり取りはチャットですが、不便に感じることはありませんか。
特に不便は感じていません。操作はLINEのような感覚で分かりやすく、導入当初から円滑に利用できました。
── サポートの対応はいかがでしょうか。
操作方法について確認が必要な場合にはサポートへ問い合わせていますが、回答は迅速で、内容も分かりやすく、丁寧に対応いただいています。
「法務対応の継続性と品質を支える活用」
── 1人で法務を担うようになって、いかがですか。
今のところ、日常的な法務業務は大きな支障なく進められています。法務を本格的に担当してから日が浅い中でも、クラウドリーガルを活用することで、必要な確認を行いながら、一定の対応品質を確保できています。
── 価格については、どのように感じていますか。
リーガルAIの利用に加え、必要に応じて弁護士へ相談できることまで含めたサービス内容を踏まえると、納得できる価格だと考えています。
── どのような会社にクラウドリーガルをおすすめしたいですか。
法務を少人数で担っている企業や、社内の法務経験を補う必要がある企業にとって、リーガルAIと弁護士の双方を活用できる仕組みは、法務体制を補完する選択肢の一つになると思います。
── 最後に、導入を検討している方へメッセージをお願いします。
AIを活用した法務サービスにはさまざまな選択肢がありますが、私が複数のサービスを比較した時点では、法律に特化したリーガルAIと弁護士への相談の双方を利用できる点が、クラウドリーガルの特徴だと感じました。操作性やサポート体制も含め、自社の法務体制や利用目的に合うかを確認するため、まずはトライアルで検討する方法があると思います。
── 大変参考になるお話をありがとうございました。引き続きクラウドリーガルをご活用ください。
ありがとうございました。
